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ソニーの経営戦略② 新市場創造戦略 [経営-戦略]

 ソニーはこれまでさまざまな戦略をとってきたが、もっとも顕著な戦略が新市場創造戦略といえます。新市場創造とは、確立した市場の既存顧客によりよい製品を提供するということではありません。顧客がこれまで気づいていなかった新しい用途を提案することで、新たな顧客ニーズを喚起し、購買意欲をそそるような製品を提供することにより、既存の市場とは、全くことなる新市場を創造することです。新市場を創造することで、業界リーダーを打ち負かし、業界リーダーへ昇りつめる機会を得ることになります。

 ソニーは1950年から1982年までの間に、12の新市場創造型製品を生み出してきました。1955年に発売された初代の電池式小型トランジスタラジオや、1959年に発売された持ち運び可能なソリッドステート白黒テレビなどがあります。ビデオカセットレコーダー、携帯型ビデオレコーダー、そして1979年に発売され、いまやどこでも見返るウォークマン、1981年発売の3.5インチフロッピーディスドライブなどであります。例えば、ソニーのウォークマンにおいては、従来型製品では、音楽を一定の場所で聴いて楽しむものであったが、どこまで持ち歩いて好きなときに聞けるという新たな用途を提案した。そして、新たな顧客ニーズを呼び起こし、携帯型ステレオ市場という新たな市場を生み出した。

 では、なぜソニーが数々の新市場型製品を生み出せたのでしょうか?それは、創業メンバーをはじめとする、新市場を創造できる優秀な人材という資源があったためと考えます。新市場創造型製品の開発の決定は創業者メンバーである、井深、盛田をはじめとする創業者メンバーとその腹心が下していました。彼らは、スキルや金を持たない消費者が、金をかけずに手軽にこなせることを手助けできることができないかを考え、消費者が何を求めているかということを追求することにより、新市場創造型製品を生み出すことができました。ソニーは1955年に発売された初代の電池式小型トランジスタラジオにはじまり1981年発売の3.5インチフロッピーディスドライブまで、約30年間真市場創造型製品を生み出し続けました。それは、ソニーの内部に新市場創造型製品を生み出すプロセスが構築されたためと考えます。

 新しい企業のプロセスや価値基準は、一般に創業者の行動や姿勢が色濃く反映されます。創業者の問題解決手法や意思決定基準を、従業員が体験することにより、これらの手法使って反復作業に取り組み、成功を収めるうちに、プロセスが確立されます。同様に創業者の優先順位に従って資源の用途に優先順位付けをし、経済的な成功を収めるうちに企業の価値基準が確立される。そして、プロセス、価値基準が確立されると従業員が仕事のやり方や意思決定の基準を、当たり前のこととして受入はじめ、企業文化が形成されることになります。この企業文化が強力なマネジメントツールとなり、従業員は自主的に行動できると同時に、一貫した行動を取ることを余儀なくされることになります。ソニーも、創業者である井深・盛田の新市場創造型製品を生み出したプロセスや価値基準が従業員を用いることで、新市場型製品を生み出す企業文化を醸成したと考えられます。そして、設立趣意書に述べられた言葉が企業文化として根付いたと考えられます。それにより、ソニーは約30年間真市場創造型製品を生み出し続けることができたのではないでしょうか。

現在、ソニーからは市場をあっと言わせるような製品が生み出されません。Braviaやウォークマンなど確立した市場の既存顧客によりよい製品を提供するといった製品です。
日本の企業として、是非「市場をあっと言わせるような製品」、「ソニーらしい製品」を生み出してほしいなと思います。

 

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