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ソニーの経営戦略 [経営-戦略]

今回はソニーの中期戦略について考察したいと思います。 

2009年11月9日に中期戦略を発表しました。 その概要は以下の通りです。

ソニーは今後さらなる成長と収益力強化のため、以下4点を柱としたトランスフォーメーション (変革)を実施していくとしました。
 1.中核事業(テレビ・ゲーム・デジタルイメージング)の安定的な収益力確保
 2.革新的なハードウェア、ソフトウェアおよびサービスの統合による新たな顧客体験の提供
 3.新規顧客および新規市場の開拓
 4.環境に配慮した商品および事業活動への重点的取り組み

ソニーは上記の施策を通じて、以下の会計指標を設定しています。
 営業利益率5%(2012年度)
 株主資本利益率(Return On Equity)10%(2012年度)

それぞれの4つの施策の詳細は以下の通りです。
 1.中核事業(テレビ・ゲーム・デジタルイメージング)の安定的な収益力確保
  ●液晶テレビ事業のリーディングポジション復権
   ・液晶テレビ事業の2010年度の黒字化および2012年度の全世界マーケットシェア20%(台数ベース)を目指す
   ・既存テレビの事業モデルを超えた新たな収益モデルの創出
  ●ゲーム事業の収益性強化
   ・ゲーム事業は2010年度の黒字化を目指す
   ・ハードウェアとソフトウェアの販売拡大と、PlayStationRNetworkの拡充
   ・コストダウンなどによる採算性改善
  ●デジタルイメージング事業で世界No.1ブランドのポジションを堅持
   ・イメージセンサーや画像処理エンジンなどキーデバイスによる性能差異化およびコスト競争力強化
2.革新的なハードウェア、ソフトウェアおよびサービスを統合し新たな顧客体験を提供
  ●ネットワーク対応商品およびサービス
   3,300万以上のアカウント数(2009年11月16日現在)を持つPlayStationRNetworkを基盤とし、 今後、新モバイル製品やその他のコンスーマーエレクトロニクスを 含めた魅力的なハードウェアと連携したネットワークサービス事業を拡充。ネットワークサービス事業において、 2012年度までに年間3,000億円規模の売上を目指す
   ・ネットワークモバイル事業の強化拡大
     ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズとの連携強化
     電子書籍事業(ハードウェア、コンテンツ)の成長を加速
   ・ネットワーク対応商品の拡充。インストールベースで2012年度末までに3億5,000万台を目指す
  ●2010年度に3D関連商品を本格展開
   ・映像制作からディスプレイ、ゲームまで魅力的で豊富なハードウェア・コンテンツなどの提供により、 グループ全体で3D市場創造を牽引する
   ・2010年度内に液晶テレビ、“ブルーレイディスク”対応機器に加え、「プレイステーション3」
    での3Dゲーム導入を含め、家庭向け3D関連商品を展開する
   ・映像制作・配信・上映のソリューション提供で、放送・業務用機器事業においても3D市場を牽引
   ・2012年度に1兆円を超える3D関連商品(除:コンテンツ)の売上を目指す
  ●リチウムイオンバッテリー事業の成長戦略
   ・既存分野で高収益確保
   ・新規ビジネス(蓄電・自動車用電池)への参入検討
3.新規顧客および新規市場の開拓
  ●ダイレクトマーケティング戦略の強化
  ●ソニーグループとしての統一ブランドメッセージ“make.believe”(メイク・ドット・ビリーブ)を全世界に展開
  ●BRICs他新興国市場への投資を継続し、新規顧客を開拓
4.環境に配慮した商品および事業活動への重点的取り組み
  ●ソニーグループ全体の事業所から排出されるCO2換算温室効果ガスの絶対量を、2015年度までに 2000年度比で30%削減を目指す(*)
  ●製品の消費電力を2015年度までに2008年度比で一台当たり30%削減を目指す(*)
  ●事業活動および製品のライフサイクルを通して、環境負荷ゼロを目指すことを長期目標とする

 上記の通り中期戦略を立案しているが、大きな欠陥があると考えます。それはソニーが企業としてどういう存在になりたいのかという経営ビジョンもしくは経営目標が欠落しているように感じます。
 過去のソニーはウォークマンやCDを初め、世の中にない製品を作り出してきました。いわば新市場をソニー自らが作り出していたといえます。つまり顧客がこれまで気づいていなかった新しい用途を提案することで、新たな顧客ニーズを喚起し、購買意欲をそそるような製品を提供することにより、既存の市場とは、全くことなる新市場を創造していたといえます。ウォークマンにおいては、従来型製品では、音楽を一定の場所で聴いて楽しむものであったが、どこまで持ち歩いて好きなときに聞けるという新たな用途を提案し、新たな顧客ニーズを呼び起こし、携帯型ステレオ市場という新たな市場を生み出しました。このようなことができたのは、「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」という設立趣意書に基づく、企業としての目指すべき姿があったからと考える。その考えにより、人がやらない、未知なる物に挑戦し、高い壁に挑み続けるという企業文化を生み出したといえます。
 しかし、現在ソニーは新市場の創造といった点に関してはアップルに遅れをとっています。これは、上記で述べたソニーとしてどういう企業になりたいのかというビジョンがないというのも多きな原因ではないでしょうか?果たしてかつてのソニーのような、新市場創造型製品を生み出せるか注目です。

http://blog.with2.net/link.php?1193077 

 


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マネジメント(ドラッカーより:組織と社員について) [経営-マネジメント]

今週は組織および社員の組織への貢献意欲について述べたいと思います。

私は仕事の都合上客先に少数で常駐することが多いのですが、その際に、多くの社員から自分が組織にどのように貢献しているのだろうかと疑問に思うとよく聞き来ます。同時に組織は、我々に何を期待し、どのような人材になることを期待しているのかよく分からなく、自分のキャリア像が描けないとよく聞きます。

 これを聞くと、その会社の組織としてのビジョンがなく、人材を活用できていないなと感じます。まず企業は自分たちが何者であるかを定義する必要があります。それによりはじめて所属している社員は自分が何をなすべきかを理解します。例えば、ドラッカーいわく以下のように定義すべきとうたっています。

【あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するには、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠】

上記の企業の事業を定義するためには、まず顧客からスタートすべきです。ドラッカーいわく、『顧客だけが財やサービスに対する支払いの意思を持ち、経営資源を富に、モノを財貨に変える。』としています。『顧客が価値を認め購入するものは財やサービスそのものではなく、財やサービスが提供する効用である。』としています。

次にドラッカーは社員に働き甲斐を与える3要素を定義しています。
 ① 生産的な仕事
   仕事を成果中心(=アウトプット)に考え、アウトプットを出すために、仕事を分析し、アウトプットを出すためのプロセスを抽出し、管理基準を策定し、必要な道具を使用し、成果に結びつける。
 ②フィードバック情報
   成果に対して必ずフィードバックを行う。
 ③継続学習が不可欠
   フィードバックを通して、継続して学習を行い、改善を図れるようにする。

そして社員を資産として扱う必要があります。資産として扱うには、人の強みを最大限に発揮させることです。そのためにも以下の3つの事項を実行する必要があります。
 ①仕事と職場に対して、成果と責任を組み込む
 ②共に働く人々を生かすべきものとして捉える。
 ③強みが成果に結びつくよう人を配置する。


組織は場当たり的な仕事の割り振り方や、いやな仕事だけ下のものに任せるといった企業およびマネージャは一時的には生き残れるかもしれませんが、最終的には排他されるでしょう。どこかの電力や政府のように。


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東京電力の会計指標 [会計]

先週は東京電力の経営戦略の基本プロセスを紹介しましたので、今週は会計指標について述べたいと思います。

東京電力は、以下の3つの会計指標を2020年度までに達成すると設定していました。
経営方針で掲げた「積極的な投資による持続的成長の実現」のために以下の会計指標を設定しています。
 ・営業CF 12兆円 (2020年度までの10年間)
 ・ROA4.5%以上(2020年度)
 ・D/Eレシオ1.5(2020年度)


①営業CF
営業キャッシュフローとは企業が商品を販売サービスを提供したりして得た収入から、原材料費などの支出を差し引き、営業活動から得られる現金収支を明らかにしたものになります。
営業キャッシュフローはプラスであることが基本です。本業でしっかりとキャッシュを稼ぐことが出来るかどうかは、企業を評価する上で非常に重要だからです。これがマイナスになると、事業継続のために借金を増やしたり、十分な設備投資ができないなどの影響がでてきます。
東京電力はゼロ・エミッション電源の中核を担うのは原子力発電とし、既設プラントの利用拡大とともに、新増設計画を、地域のみなさまのご理解を得ながら着実に推進するとしており、設備投資のために、営業CFの確保は必達であったと考えられます。


②ROA
ROAは企業が事業活動を行うために保有しているすべての資産に対して、年間に計上した利益がどれくらいの収益性に相当するかを計算する指標となります。電力会社の特徴として、原子力電所をはじめとして各種発電所を保有しており、有効固定資産が多くなるという特色があります。たとえばPanasonicと比較しても東京電力が総資産に占める固定資産の割合は93%と比非常に大きくなっています。東京電力をはじめとして電力会社は発電所をはじめとした固定資産が競争優位の源泉になっています。その意味で競争優位の源泉である総資産に対して、どれほど利益を上げれるかを会計指標として設定しています。

東京電力とPanasonic.gif

③D/Eレシオ
D / Eレシオとは、株主持分に対する長期負債の比率を表わします。会社の資本基盤を見る際には、この比率によって負債と会社が留保している株主資本の比率が明らかになります。固定資産を多く持つ企業は一時的な設備投資によりこの比率が高まることがよくあります。東京電力は設備投資をしながらも安全性を高めることを狙いとして、本指標を設定していたと考えられます。

これらにつていも今回の原発の問題で大きく見直されることになるでしょう。


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東京電力の経営戦略基本プロセス [経営-戦略]

東京電力が3月23日に今期の配当予定の見直しを行いました。今回は東京電力の経営戦略について述べたいと思います。

東京電力は2010年9月に次の10ヵ年の経営計画を「中長期成長宣言2020ビジョン」を発表しました。

1.経営理念
経営理念として、「エネルギーの最適サービスを通じてゆたかで快適な環境の実現に貢献します」と掲げています。「ゆたかで快適な環境」とは、「便利でくらしやすいだけでなく、心豊かで、自然とも調和した持続可能な社会」としています。

2.経営方針
次に「経営理念」実現に向け、「2020ビジョン」において進む経営の方向性を示したものとして経営指針を掲げています。
経営指針は以下の通りです。
 【低廉で安定的な電気を中心としたエネルギー・サービスをこれからも提供するとともに、「低炭素時代をリードする」という新たな社会・環境貢献を追求し、それを企業収益と両立させることにより、持続的に成長していきます

3.バリューアッププラン(=経営戦略)
上記経営指針に則り、具体的な方策として7つのバリューアッププランを設定しています。このバリューアッププランが経営方針で掲げている「持続的成長」を達成するための方策なっています。
 plan1 ゼロ・エミッション電源を積極的に導入する
   電力供給の安定性・環境性・経済性の同時達成に向けて電源のベストミックスを推進しつつ、さらなる電源の高効率化・低炭素化に取り組むとしています。特にゼロ・エミッション電源の中核を担うのは原子力発電とし、既設プラントの利用拡大とともに、新増設計画を、地域のみなさまのご理解を得ながら着実に推進するとしています。

 plan2 あらゆる分野で電化をおすすめする-電気を“つかう”側への働きかけ-
   あらゆる分野における一層の電化推進、お客さまのエネルギー利用のさらなる効率化といった、これからの時代にふさわしいサービスの提供を通じて、お客さま満足の向上と社会全体の低炭素化に取り組むとともに、収益の拡大をはかるとしています。

 plan3 電力ネットワークをさらにスマートにする-“つくる”と“つかう”を“つなぐ”取り組み-
   情報通信技術(ICT)を活用し、「(1)再生可能エネルギーの大量導入を可能とする電力ネットワーク構築」、「(2)お客さまの省エネルギー支援」、「(3)電力流通システムの効率・信頼性向上」を一体的に進め、電力ネットワークのさらなるスマート化に取り組むとしています。

 plan4 事業の「場」を拡げる
   国内の電気事業以外にも、これまで培ってきた人材・技術・ノウハウを活かして、成長事業を積極的に展開し※、収益拡大のみならず、事業基盤のさらなる強化や社会・環境貢献に幅広いフィールドで取り組むとしています。※海外事業とエネルギー関連・その他事業を「成長事業」と定義。

 plan5 業務効率を改善し続ける
   持続的成長を支えるベースとして、既存設備の経年化に対応しつつ、不断のコストダウンに挑戦するとしています。

 plan6 人が活躍・連携する強い現場をつくりあげる
   「人」本位の経営、業務革新、現場力の強化を三位一体で推進し、従業員の創意工夫とチームワークを通じて、最高のサービス品質を追求していくとしています。

 plan7 次代を見据えた技術をつみあげる
   ゼロ・エミッション電源・スマート化に資する技術や安定供給や安全確保を確実に推進するための技術開発によって得た新たな技術的知見の知的財産としての活用、標準化に向けた取り組みを積極的に進めるとしています。

4.財務戦略
経営方針で掲げた「積極的な投資による持続的成長の実現」のために以下の会計指標を設定しています。
 ・営業CF 12兆円 (2020年度までの10年間)
 ・ROA4.5%以上(2020年度)
 ・D/Eレシオ1.5(2020年度)
特に上記の3つの会計指標の達成のために、バリューアッププランのplan2、plan4、plan5を実行するとしています。

東京電力の財務戦略.gif

(出所:東京電力ホームページより)

このように経営理念、経営方針、バリューアッププラン、財務戦略と非常に整合性の取れた経営計画となっています。今回の大震災により大きな見直しが行われることは間違いないでしょう。特に原子力発電の見直しが求められことは間違いないと考えます。


 


マネジメント(福島原発における東京電力の対応) [経営-マネジメント]

大地震から1週間が経過しましたが、被害の状況が明らかになりつつあり、改めて今回の地震および津波の恐ろしさを痛感しました。まだまだ、行方不明の方が大勢いますが、本当に一人でも多くの方が助かってほしいと願うばかりです。

 今週は福島原発の東京電力の対応と絡めながら企業の組織のあり方について、ドラッカーの考え方に照らし合わせながら簡単に述べたいと思います。

①欠陥組織

ドラッカーによれば、欠陥のある組織の症状して以下のことをあげています。

欠陥組織の症状.gif

今回の東京電力の福島原発の対応を見ていて、同じような症状が現れているなというのが感想です。例えば、『②の組織構造に関わる問題が頻繁に発生する』というように、1号機で発生した事象が2号機、3号機、4号機でも発生し、発生してからすべて対応というように対応を取れていないように見受けられます。これはドラッカーの言うところの、同じ事象が問題を解決したとたんに、同じ問題が装いを新たに登場するというところにあたるのでしょう。もちろん緊急の対応でなかなか事前に対応できなかったということもあったのでしょうが、ちょっと対応がすべて後手後手に回っているなというのが印象です。

②意思決定のレベル 

ドラッカーは意思決定のレベルについて、以下の2つをあげています。

 ・意思決定は常に、行動に近いところで行う必要がある。(第一の原則)
 ・それによって影響を受ける活動全体を見通せるだけの高いレベルで行う必要がある。(第二の原則)

今回の福島原発の東京電力の記者会見を見ていると、果たして東京本社のトップマネジメントはどこまで現場のことを理解していたのかなと思わざるを得ない状況です。

③真摯さ

ドラッカーはマネジメントにおける最も重要なものとして、『真摯さ』をあげています。『真摯さ』とは以下のことです。
 ・一流の仕事を要求し、自らにも要求する。
 ・基準を高く定め、それを守ることを期待する。
 ・何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。

報道からですが、東京電力が福島原発を放棄しようとしたということは上記の『真摯さ』が完全に欠如しているといわざるを得ません。

以上のように東京電力の組織としての欠陥が浮き彫りになったなというのが個人的な印象ですが、これは東京電力に限ったことではなく、他の企業も同様の事象はあるんだろうなと感じました。


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会計指標(ROE)(Panasonicの事例) [会計]

被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
私自身も阪神大震災にあった身で当時のことを思うと、被災の甚大さを痛切に感じます。
一人でも助かることを心から祈っております。

今週は会計指標を取り上げたいと思います。
ROEです。

ROEは、ストックとして株主に帰属する株主資本に対して、今年度に新たに生み出された株主に帰属する純利益を計算するものです。
以下の計算式となります。

 売上高純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ

ROEは株主のための指標であり、上場しているすべての企業は株主への貢献を代表する指標として、長期的にROEを高めていく必要があります。
ROEは、企業の収益性、資産効率性、財務レバレッジに分解でき、これら3つの要素を高めることにより、株主に貢献していこうとする総合力をチェックする指標です。

ただし以下の注意点があり、以下のような企業は採用すべきではありません。
●収益性
市場が急成長している業界では、競合に先んじて市場シェアを獲得することが急務となるため、生産供給体制の確立、人材確保、ブランドの確立のための、設備投資、人件費、広告宣伝費、販管費が必要となります。このため、一時的に売上高純利益率が下落します。
●資産効率性
過剰設備、在庫、売上債権といった資産が戦略的背景(市場の後期を捉えた設備投資、在庫の保持、マーケティング策の一部となる売上債権サイトの長期化)によるものであれば、総資産回転率は下落します。
● 財務レバレッジ
安全性を重視し、財務レバレッジを高めるより、株主資本比率向上を目指す企業。過去の経営不振から株主資本が毀損したものの、リストラが奏功して、利益を計上する体質に転じた企業。


PanasonicがROEを会計指標として設定している。2012年度までの中期経営計画の中で、ROE10%という高い目標を設定しています。
2010年度3月期の状況は、2009年度3月期からは多少回復したものの、ROEは-3.7%となっています。原因は純利益がマイナスとなっているためであります。同時に三洋電機を子会社化したため、総資産が増加しています。今後は、いかに純利益を増加させ、資産効率を高めながら売上高をあげていき総資産回転率を高めることが重要となります。中期経営計画は非常にチャレンジングな目標を設定していると思います。

 


タグ:会計指標
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経営戦略基本プロセス(コカコーラ・セントラルジャパン) [経営-戦略]

今回はコカコーラ・セントラルジャパンの経営戦略基本プロセスの紹介です。

コカコーラ・セントラルジャパンの経営方針は以下の通りです。

「お客様に爽やかさと満足をお届けします」
「株主、従業員の期待に応え、企業価値を高めます」
「地域社会に貢献し、環境の持続的な改善に努め、良き企業市民を目指します」

上記3つの方針の下、食の安心・安全を最優先に行動し、ステークホルダーとの信頼関係の構築に努め、グループ全体の収益基盤の強化と、経営の充実を図るとしています。

そして、特にグループ全体の収益基盤の強化を経営目標に掲げ、平成21年から平成23年の中期経営計画「Re-birth2011」を策定しています。特に「収益構造改革の実行」を基本方針とし、全ての事業領域における体制・制度を見直し、企業価値の向上とステークホルダーへの継続的な貢献を果たす為、いかなる環境下においても安定した収益を確保できる企業への変革を目指すとしています。

そのため、経営指標として、売上高営業利益率3.0%を設定しています。
上記目標を達成するために5つの戦略を策定している。

① 営業戦略
地域密着型営業の強化を図り、地域特性に応じた戦略の実行による売上拡大と収益力の向上
を図ります。コスト構造の改革では、「生産性の向上」と「ビジネスモデルの再構築」に取り組
み、収益力ある企業構造への転換を目指してまいります。また、収益意識改革として、「1 本1
円の利益改善」を目指し、あらゆる営業活動でコスト意識を高めた活動を徹底致します。

② SCM戦略
平成21年1月より、コカ・コーラナショナルビバレッジ株式会社を中心とした全国SCM
体制から、コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社を中心とした新SCM体制へ
移行致しました。コカ・コーラナショナルビバレッジ株式会社で培った全国SCM体制の強
みと、ボトラー本来の地域に密着した活動を融合させ、柔軟且つ迅速な対応を可能にし「運
営コストの最小化」「在庫の縮小」「リードタイムの短縮」「設備の有効利用」に取り組み、収
益の向上を図ってまいります。

③ 組織・人材戦略
収益構造改革を支える人材能力の育成・開発を行い、戦略の実行力を高めてまいります。
また、関係会社を含め、効率的かつ効果的なグループ人員体制を検討してまいります。

④ 関係会社戦略
今まで以上に関係会社間の連携を強化するとともに、関係会社の収益構造を分析し、更な
る収益拡大策・コスト削減策を検討し、グループ一丸となった経営を図ってまいります。

⑤ インフラ戦略
営業拠点の整備・見直し、株主価値向上のための資本政策の検討、次世代SCM・営業所シ
ステムの構築など、当社のビジネスを支えるインフラ部分についても、見直しを図り、継続的
な成長の基盤を再構築してまいります。

特にポイントは①営業戦略と②SCM戦略と考えます。
経営指標の売上高営業利益率は以下の分解すると以下の通りとなります。
 売上高営業利益率=営業利益/売上高

営業利益は企業が本業から稼ぎ出す利益です。。よって売上高営業利益率は、本業の収益性に特化した指標となり、企業の商品力、営業力を把握できる指標となります。つまり事業面から捉えた「自社の存在意義」そのものを評価する指標となります。個々では営業利益の向上のための施策として、①営業戦略、②SCM戦略により売上高の向上とコスト削減を目指しています。
ただし、飲料業界は非常に成熟した業界であり、コスト削減にも限界があると考えられる。今後売上をどのように伸ばしていくかがポイントになります。

 


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SWOT分析 [経営-戦略]

今週は、経営戦略を立案するための環境分析のツールSWOT分析です。SWOT分析とは、企業を取り巻く外部環境(機会:Opportunities、脅威:Threats)、及び企業の内部環境(強み:Strength、弱み:Weekness)を分析したうえで、経営戦略の方向性を導き出すものです。SWOT分析から導き出される経営戦略の方向性は、以下の原則に沿って導き出すことができます。

 ①「強み」を生かして「機会」を捉える。

 ②「脅威」と「弱み」との結合を防ぎつつ、回避するか「機会」に転化する。

 上記の分析により、経営戦略を導き出しますが、特に以下の3つのポイントが重要です。

  ①ターゲットの明確化(WHO)

  ②何を提供するか?(WHAT)

  ③どのように提供するか?(HOW)

 特に②の何を提供するかが重要です。ここは単純に商品を表すのではありません。商品を通してターゲットに何を提供するかが重要です。例えば、スターバックスはコーヒーを提供しているのではありません。全席禁煙にし、コーヒーを楽しみながらくつろぎの空間を提供しています。コーヒーを飲みながら店内で会話を楽しんだり、あるいは勉強をしたりとなっています。

また、昔の話ですが、キャデラックを輸送手段とみなさず、ステータスを提供すると定義することでヒットしたことは有名です。

SWOT分析をして満足してはいけません。必ず、WHO・WHAT・HOWを明確にし、コンセプトを策定し、そのコンセプトに沿った経営戦略を立案してこそ、SWOT分析から経営戦略の整合性を保つことができます。

swot.gif


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経営戦略基本プロセス(パナソニックの事例) [経営-戦略]

前回は戦略策定の基本プロセスについて、説明しましたので今回は事例を紹介します。今回はパナソニックの紹介です。

パナソニックの経営ビジョンは「エレクトロニクスNo.1の『環境革新企業』」である。その実現に向けて2010年5月7日に「新中期計画『Green Transformation 2012(GT12)』(概要)」発表しました。その中では「環境貢献と事業成長の一体化」を図りながら、「成長へのパラダイム転換」と「環境革新企業の基盤づくり」に取り組むとしている。

つまり、中期経営計画の中で、以下の経営目標を2つ掲げている。

①成長へのパラダイム転換
[1] 既存事業偏重からエナジーなど新領域へ
[2] 日本中心から徹底的なグローバル志向へ
[3] 単品志向からソリューション・システム志向へ

②環境革新企業の基盤づくり
[1] 成長をベースとした収益力強化:グローバルエクセレンス指標(※1)の追求
[2] 環境貢献の拡大:グリーン指標No.1(※2)の基礎固め

上記経営目標のための会計指標としては、以下を設定している。

・ 営業利益率5%以上
・ 売上高10兆円
・ フリーキャッシュフロー8,000億円以上(3年累計)
・ ROE10%
・ CO2削減貢献量(※)5,000万トン

 

売上高を会計指標として掲げているのは、経営目標として成長性をあげているためである。同時に収益性も目標として掲げているため、ROEおよび営業利益率を会計指標として設定しているのであろう。また、環境革新企業を目標としていることらから、CO2削減量を会計指標として設定されている。

そして上記の会計指標を達成するために以下の経営戦略を策定している。

[1] グループ6重点事業による成長
・「エナジーシステム」、「冷熱コンディショニング」、「ネットワークAV」、「ヘルスケア」、「セキュリティ」、「LED」を6重点事業とし、2012年度には売上成長の8割以上となる1兆2,000億円の増販をめざす
・6重点事業に対し、設備投資の54%、本社R&D投資の67%を投入(3年間累計)。成長事業に経営リソースを大胆にシフトしていく
[2] 新興国を中心とした海外事業拡大
・徹底的なグローバル志向へ転換し、2012年度の海外売上高比率をグループ全体で55%まで拡大(2009年度実績 48%)。特に、新興国(※)のボリュームゾーンを中心に3,300億円の販売拡大を図る。
[3] ソリューション・システムビジネスの強化
・エレクトロニクス商品のコモディティ化が進む中、パナソニックの総合力を活かしてビジネスの構造を変えるべく、ソリューション・システム志向へのパラダイム転換を図る
[4] 三洋コラボの推進・実行
・「事業のコラボレーション」と「経営体質強化」により、2012年度シナジー効果 営業利益ベース800億円以上を実現。


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戦略とは? [経営-戦略]

久しぶりの更新となりました。今後は1週間に1度は更新していきたいと思います。
今回は「経営戦略とは何か」ということについて論じたいと思います。

経営戦略とよく使われますが、この戦略ってどういうことでしょうか?これまで多くの研究者などが経営戦略を定義してきました。(図1参照)

【図1:戦略の定義】  出所 ジェイB バーニー、2003、企業戦略論(基本編)
戦略定義.gif

共通していえることは、何らかの目標を設定し、それを達成するための方法ということといえます。企業は中期経営計画などでビジョンを示しその企業がどのような方向に進んでいこうとしているかを示します。その後、経営目標を立案します。経営目標は、ビジョンと同じ意味で使用されることが多いが、ビジョンは抽象的な企業の目的や目標を表すのに対して、経営目標はビジョンを更に具体化したものとなります。さらにビジョンや経営目標を具体的に定量的に表現したものが会計指標となります。そしてこの会計指標を達成するための方法が経営戦略になると考えます。(図2参照)

【図2:戦略立案プロセス】
戦略立案プロセス.gif

次回は戦略立案プロセスの事例を紹介したいと思います。
タグ:経営戦略
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